店長日記

砂丘の細腕

 阿部公房の作品に「砂の女」という小説がありますがその小説は庄内砂丘の中の酒田市浜中が舞台。砂丘といっても今は延々と続く松林の中に畑が点在しているのです。松を植林する前は小説のように畑も家も飲み込んでしまうようなとても大きな砂丘だったらしい。それが300年ほど前から植林が始まり砂の害が減少して今は庄内砂丘メロンなどの農作物が取れる地域となったのです。
 大根といえば大根役者。演技が下手で素人と大根の白をかけての大根役者や、大根の料理を食べても食あたりしないから当たらない役者を大根役者というなんて言う説があります。また大根足なんていう表現もありますが、庄内砂丘の大根なんていうものは実に細い。一般的な概念のふくらはぎの太い脚との表現はあたらず、細い女性の腕先ほどもないと思います。
 それはさておき、その細い大根が収穫され干されています。画像の干し方は「はさがけ」といわれるもので大根の葉の部分を2本対で結び竿を挟んで掛けていくスタイル。竿といっても今は鉄パイプ。1週間程、太陽と松林を吹き抜ける風に晒せば、良い縦じわの「しなしな」大根ができるのです。これを10本くらいまとめて強固でなかなか破れないビニール袋に入れ販売されます。庄内はもちろん山形でも八百屋の店頭に並び、初冬の風物詩となっています。
 この大根、たくあん漬の大根となるのです。ぬかと塩、少量のザラメ、昆布、鷹の爪を入れ、山形では色付けに最上紅花の乾燥花びらや柿の皮を入れたりして漬け込み、各家庭、手前味噌ならぬ手前たくあんなるものが寒の頃から食べられます。昔の大家族ならたくあん漬は貴重な食品で雪に閉ざされる地方のミネラル補給として重要なものでしたが、核家族どころか単身家庭も増え、ましてやパン食、シリアルと、たくあんを漬けるなんていう伝統の食文化は崩れつつ、毎年漬ける楽しみ・食べる楽しみの私なんかまもなく天然記念物扱いされるのではと考えるようになりました。11/15

 内砂丘大根は首都圏や関西圏まで出荷されるのか、地元限定なのか…

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